学術成果リポジトリKernelに関するFAQ

学術成果の登録・公開について

著作権について

オープンアクセス方針について

FAQ

学術成果の登録・公開について

Q. Kernelで論文を公開すると、どんなメリットがありますか?

A. 一般に商業出版社が刊行するジャーナルに掲載された論文は、購読料を支払わなければ閲覧できません。一方、Kernelはインターネット環境さえあれば、そこに登録された論文にアクセスすることができます。このため、Kernelに論文を登録することにより、大学などの機関に所属していない研究者や海外の研究者からのアクセス増加が期待でき、論文の参照頻度及び引用回数が増える可能性があります。また、論文ファイルの公開と保管を附属図書館に任せることができます。

Q. 図書館提出時の論文ファイルの形式は何でもよいのですか?

A. WordやTeXなどの一般的な形式であれば問題ありません。Kernelへの登録・公開にあたっては、図書館でPDFファイルに変換したものを利用します。

Q. 論文が本文ファイルと画像資料ファイルに分かれています。複数のファイルを提出できますか?

A. 複数のファイルをお送りいただいて問題ありません。ファイルごとの公開も可能ですし、複数のファイルを1つのPDFファイルにまとめて公開することも可能です。詳細なご希望は、ファイル送信時に電子図書館担当までお知らせください。

Q. 文書ファイルだけではなく、動画ファイルも公開できますか?

A. Kernelでは、動画の登録・公開も可能です。論文以外の学術成果についても、どうぞご相談ください。

Q. 図書や図書のなかの1章も登録の対象になりますか?

A. その図書を出版した出版社の規定や出版時の契約にも寄りますが、Kernelとしては登録の対象としています。出版社の規定等については図書館でお調べしますので、まずはお気軽にご相談ください。

Q. 図書館から登録依頼メールが来ました。どのような基準でメールを送っているのですか?

A. 主に下記3点のいずれかに該当する場合に登録依頼メールを送信しています。

  • Web of Scienceに登録されている論文のうち、責任著者の所属が神戸大学であり、出版社が機関リポジトリへの登録を許可しているもので、オープンアクセスではないもの
  • KUIDに登録された論文のうち、責任著者の所属が神戸大学であり、出版社が機関リポジトリへの登録を許可しているもので、オープンアクセスではないもの
  • Research at Kobeに掲載された論文のうち、オープンアクセスではないもの

著作権について

Q. 学術成果の著作権は誰にありますか?

A. 基本的に著作権は執筆者本人に属します。また共著の場合は共著者全員が著作権者となります。ただし多くの出版社や学会では、論文投稿時に著作権を出版社や学会に譲渡することを求めています。そのため、ジャーナルに投稿後の学術成果については出版社や学会が著作権者であることが多いです。

Q. Kernelに学術成果を登録すると著作権も譲渡されるのですか?

A. Kernelに学術成果を登録した場合も、著作権は譲渡されません。

Q. 投稿した論文は出版社に著作権を譲渡しています。Kernelに論文を登録して問題ないでしょうか?

A. 論文の公開にあたっては、複製権と公衆送信権に関して著作権者の許諾を得る必要があります。ジャーナル掲載論文については、著作権が論文の掲載誌の刊行元に譲渡されていることが多いため、刊行元が公開を許諾しているかどうか、公開を許諾している場合には公開可能なバージョン(出版社版か著者最終稿か)やその他の諸条件について図書館で確認を行います。まずは電子図書館担当までご相談ください。
投稿時に、出版社や学協会が論文の機関リポジトリでの公開を許諾しているかどうかを確認されたい場合は、出版社や学協会の方針をまとめたデータベースをご参照ください。

なお、論文が共著の場合、Kernelでの公開について、共著者全員の同意を得ていただきますようお願いいたします。

Q. 著者最終原稿とはなんですか?

A. 著者最終稿(Accepted Manuscript : AM)とは、査読が完了し、出版社に受理(Accept)された確定原稿で、出版社により校正(コピーエディティング)やレイアウト校正が行われる以前の版を指します(下図参照)。
海外出版社の多くは、電子ジャーナルに実際に掲載された版(出版社版 : Version of Record)を機関リポジトリに登録することを許可していません。一方、大半の出版社が「著者最終原稿」の機関リポジトリへの登録を認めています。
論文出版フロー

Q. 著者最終稿について、査読がない場合は何を送付すればよいでしょうか?

A. 出版社や学会、もしくはジャーナルの規定により異なりますので、論文の情報を電子図書館担当までお知らせください。公開可能なバージョンについて図書館で調査いたします。
また以下のデータベースから各ジャーナルの公開条件を確認することも可能です。

Q. 著者最終稿に誤字を見つけました。最終稿の誤字・脱字を修正してKernelに登録してもよいですか?

A. 出版社や学協会のポリシーに反していない場合、文意が変わらない軽微な修正(スペルミス等)であれば、著者最終原稿としてKernelに登録します。なお、出版社によるコピーエディティングの際に行われた指摘に基づいた修正は、出版社のポリシー上行えないことが多いのでご注意ください。
必要な場合には、本文の修正ではなく、著者最終稿に正誤表を付与することも可能です。詳細は電子図書館担当までお知らせください。

Q. 他者の論文の図表等を転載しています。Kernelに登録して問題ないでしょうか?

A. 著作権法の範囲内及びアカデミックマナーなどに則した適切な転載・引用を行っているのであれば基本的に問題はありません。「引用」の範囲を超えると考えられる場合は、著作権者に使用の許諾を得る必要があります。

オープンアクセス方針について

Q. オープンアクセス方針の対象となる教員は誰でしょうか?

A. 神戸大学研究者紹介システム KUIDにおける「職名」が次の身分にあてはまる方です。<学長、理事、教授、准教授、講師、助教、助手> ⇒ 詳細
ただし、それ以外の方の研究成果についてもKernelへの登録を推奨していますので、ぜひご申請ください。⇒ 詳細(運用指針)(PDF 141KB)

Q. オープンアクセス方針の対象となる研究成果は何でしょうか?

A. 2017年2月1日以降に出版された、「出版社、学会、学内部局等が発行した学術雑誌に掲載された、教員が主著あるいは共著を務めた学術論文等の学術情報」が対象です。 ⇒ 詳細
ただし、それ以外の研究成果についてもKernelへの登録を推奨していますので、ぜひご申請ください。 ⇒ 詳細(運用指針)(PDF 141KB)

Q. オープンアクセス方針ができたことで何が変わるのでしょうか?

A. オープンアクセス方針の対象となる研究成果のKernelでの公開を強く推奨します。そのため附属図書館は下記のことを行います。
*刊行元が論文の機関リポジトリでの公開を許諾している場合は、附属図書館にて原稿を入手し、Kernelでの登録・公開を行った後に教員にご連絡いたします。論文情報の通知や原稿の提供もお待ちしております。詳細は次項をご覧ください。

Q. 教員は何をしたらいいのでしょうか?

将来的には教員の方の負担を軽減できる登録システムの開発を検討していますが、当面は、Web of Science・KUIDの論文情報を中心に原稿提供依頼を行います(詳細はこちらをご参照ください)。以下の点につきご協力のほどお願いします。

オープンアクセス方針の対象となる研究成果について、

  • KUIDの研究業績入力を行ってください。
  • 公開を急がれる方は図書館宛にメールで情報をご通知ください ⇒ 詳細
  • 共著者の方にもKernelでの公開について同意を得てください
  • 多くの出版社・学協会は、著者最終稿の機関リポジトリでの公開を認めているため、著者最終稿を保管しておいてください

Q. オープンアクセスジャーナルに掲載されている論文についても論文情報の通知をしたほうがよいのでしょうか?

A. オープンアクセスジャーナルに掲載された論文の機関リポジトリでの公開を刊行元が許諾している場合は、図書館で公開した後にご連絡します。もちろん、論文情報の通知もお待ちしております。 ⇒ 詳細
すでにオープンアクセスジャーナルに掲載されている場合でも、保存等の意味でKernelへの登録を行っております。

Q. 論文情報のお知らせ方法は「これまでにKUIDに入力した論文全部」という依頼の仕方でもいいでしょうか?

A. 問題ありません。ぜひ、メールにてお知らせください。

Q. オープンアクセス方針は過去の論文にも適用されるのでしょうか?過去の分について図書館はKUIDを確認しないのであれば、メールで送付した方がよいのでしょうか?

A. 2017年2月1日より前に刊行された論文には方針は適用されませんが、大学のプレゼンス向上等のため、可能であればご協力をお願いします。基本的には過去分はKUIDを確認しませんので、メールなどでお知らせください。