Digge, Dudley著?, 1615.
当時東インド会社に対する世間の非難は痛烈であったが、本書はこれに対し、同会社の重役である著者が反論したものである。貿易の危険、船舶及び海員の損傷増加と、その結果としての海上権の減少等を論拠とした東インド会社攻撃論に答え、併せて、同会社設立後、東インド貿易によりイギリス産織物類の輸出額は増加し、一方で香料その他インド産貨物の価格は下落したため、イギリスに国家的利益が生じたことを指摘している。
(社会科学系図書館(5-3-1830))
参考文献 : 南 諭造 「古版経済書管見」(神戸商大新聞 昭和10年3月20日号)